みしまARTログ
Oozing Point -滲み出る地点-」

2023年10月13日(金) - 29日(日) 12:00-17:00

会場:三島開発総合センター、旧硫黄島出張所、ほか
参加作家:イタイミナコ、坂口佳奈、肥後亮祐、二木詩織、友枝望

主催・企画:友枝 望(美術家)
後援:みしまARTログ実行委員会
助成:芸術文化振興基金

News

みしまARTログ
Oozing Point −滲み出る地点−」

みしまARTログは鹿児島の離島「三島村硫黄島(いおうじま)」を舞台に、美術家が島民共同で硫黄島の特徴を掘り起こし、その魅力や豊かな歴史性を島内外に広めるとともに、新たな美術表現の実験の場として機能するアートプロジェクトとして2022年より活動を開始しました。
鹿児島港からフェリーで約4時間の距離に位置する硫⻩島は、⻤界カルデラの外輪山の一部でこれまで多くの地質学者が地質研究のために来島しています。活火山によって島の海岸線は緑色や赤色の温泉に囲まれ、他の島に類を見ない景色と言えます。歴史的には僧「俊寛」の流刑地として平家物語に登場し、平清盛の孫である安徳帝が逃亡した伝説も残っています。戦後はアメリカに行政区(旧十島村)が分割され、硫黄島・竹島・黒島の3島による三島村が誕生しました。また、小笠原諸島にある太平洋戦争の戦地である硫黄島(いおうとう)と誤解を招きやすい名称でもあります。ここ硫黄島では、都市的な日常生活から切り離され、地に生かされ自然と共生することを真に感じることができるかもしれません。
我々の暮らす地球は、太古よりマントルの対流で地殻を休みなく動かし、さながら一つの生命体のように絶え間なく活動してきました。展覧会名にある"Oozing"とは毛細血管性出血を意味し、血液が滲み出すことを意味します。硫黄岳から吹き上がる熱い火山性ガスは人体が呼吸しているようでもあり、滲み出る温泉と鉄分は代謝による排泄物や血液のようにも見えます。硫黄島での日常は、こうした地球の活動を日常生活を通して直に感じられるものとなっています。この展覧会では、硫黄島という名称の多重性、地域慣習や儀礼、新たな景色の捉え方、時間感覚と距離、戦争の記憶などをテーマに構成されます。この地の特質を汲む実験的な表現は、私たちの想像力をより深く刺激する機会となるでしょう。

Artist

《基町文化研》2020 Photo©Artist

イタイミナコMinako Itai

1994年福岡生まれ。地域文化を掘り起こし、街のもつ潜在的な可能性や課題と向き合うことで表現へと繋げている。現在は広島市営基町高層アパート自治会長を務め実践研究をおこなっている。主な展覧会に「爆ド宮島汽水航路-コロナ禍における遊びのブンカケン-」アートギャラリーミヤウチ、広島、2021年や「基町文化研」オルタナティブスペースコア、広島、2020など。

《絵都のぬけがら》2022 Photo©Artist

坂口佳奈Kana Sakaguchi

1991年熊本生まれ。空間のずれや絵の具の重なりによって我々が普段生活している現実とは異なる時間の表現を探求している。2019年〜二木詩織とともに坂口佳奈・二木詩織として作品発表を継続している。主な展覧会に、木曽ペインティングスvol.4「村のオハナシ」やぶはら、長野、2020年、あまらぶ アートラボ A-Lab Exhibition 「物語のものがたり」 さわひらき × 蓮沼昌宏 × 坂口佳奈・二木詩織、兵庫、2019年など。

《Null Island》2021

肥後亮祐Ryosuke Higo

1995年北海道生まれ。”Google Map上に誤記載された幻島”や”実在しない単語”など、流通する情報における盲点を遺物と捉え、社会や個人が無自覚にまたは意図的につくりだす事象や状況を考察し新たなかたちでの継承を試みている。主な展覧会に「連続するプロジェクト/インスタレーションを所有する」BnA Alter Museum SCG、京都、2022年、「クリテリオム 97 肥後亮祐」水戸芸術館現代美術ギャラリー、茨城、2020年など。

《untitled》2019 Photo©Artist

二木詩織Shiori Futatsugi

1993年神奈川生まれ。自身の体験をどう切り取るか、または編集するかをテーマにパフォーマンスや映像作品を手掛ける。2019年〜坂口佳奈とともに坂口佳奈・二木詩織として作品発表を継続している。主な展覧会に「RENEWAL NEWREAL 二木詩織/山本篤」Art Center Ongoing、東京、2022年、あまらぶ アートラボ A-Lab Exhibition 「物語のものがたり」 さわひらき × 蓮沼昌宏 × 坂口佳奈・二木詩織、兵庫、2019年など。

《Architectural Typology - Hiroshima MoCA》2019 Photo©花田憲一

友枝望Nozomi Tomoeda

1977年大阪生まれ。相対性や類似性を手掛かりに、様々な場所や素材に行為を加えて、観察や検証の対象とする作品制作を行う。主な展覧会に「カナリアがさえずりを止めるとき」 広島市立大学現代表現ラボほか、広島、2020年や「美術館の七燈」広島市現代美術館、広島、2019年、「Identity XV -curated by Meruro Washida」nca | nichido contemporary art、 東京、2019年など。本展覧会のアーティスティック・ディレクター。

Map

  1. 歩(さるく)
  2. 旧硫黄島出張所
  3. 三島開発総合センター
  4. イオキャラバンパーク
  5. 三島村立硫黄島学園
  6. ※島café カルデラハウス(10/13シンポジウムのみ)

Access

鹿児島市南埠頭、フェリーみしまのりばより
約4時間
※HPの運航情報は当日朝6:30に更新されます。
※フェリーは天候による欠航や変更があります。
※宿泊等の予約がない場合はフェリーに乗船できない可能性があります。ご注意ください。

フェリーみしま

http://mishimamura.com/ferry/

「はじめての三島村」(硫黄島・史跡巡り編)

https://qr.paps.jp/d5fSJ

「はじめての三島村」(硫黄島・ジオパーク編)

https://qr.paps.jp/rpXDl

三島村概要・観光

http://mishimamura.com/gaiyoukankou/

注意事項

※宿以外に食事できる場所はありません。
※商店は1店舗(大山商店)あります。
※島内各所は現金支払いが基本となっています。

Ticket

● 一般チケット_1000円
歩(さるく)・三島開発総合センター2Fにて販売

*アートログのチケットとお声がけください
● 前売り一般チケット_500円
※三島村住民は無料

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Contact

みしまARTログ 企画展
「Oozing Point -滲み出る地点-」
問い合わせ:mishimaartlog@gmail.com

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